さまざまな愛がある。
男と女の愛、母の愛、家族の愛、友の愛、隣人愛、
祖国への愛‥‥。

しかし、それらの愛とは別の、もっとも根元的で、
もっとも人間的な愛がかつて沖縄にあった。

それは、生と死をも超えた、人間の究極のやさし
さ、究極の癒しと呼べるものであった。
その愛のかすかな残り香が、人を沖縄にひきつけ、
人を沖縄に向かわせるのだと思う。

そう、意識しているにせよ、意識していないにせ
よ、私たちがもがきながら求めていたものはその
愛だった。

その失われた愛のことを私は書いていこうと思う。

詩写真集「南方詩人」より
  

 

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